3、中医学による原因分類
蓄膿症は鼻の病気ですが、全身的な体調と鼻が属する肺経という経絡の異常が考えられます。漢方の世界で蓄膿症は鼻淵(ビエン)といい鼻閉や鼻水、匂いの異常を示します。実証と虚証があり、急性のものを実、慢性のものを虚として区別します。
肺気虚・・・肺の気が虚損し、そこへ、カゼなどの雑菌やウイルスに感染し、肺気不足から、清陽が昇らず、濁陰が下りず、鼻の孔にたまった状態。
脾気虚・・・過労や飲食不摂生や過度の思慮などにより、脾胃の損傷を起こし、清陽が昇らず、鼻に気血の栄養がいかなくなった状態。
肝胆の鬱熱
ストレスにより、精神的で肝胆軽の異常を発し脳に通じる鼻に鬱熱を生じてしまった状態。
脾経の湿盛
甘いものや脂っこいものの食べ過ぎで、湿邪がたまり、鼻に清陽が昇らなくなってしまった状態。